サウナは昔からリラックスや健康のために利用されてきました。近年、そのサウナと睡眠の関係について様々な研究が行われています。今回は、複数の研究論文から得られた「サウナ利用が睡眠に与える影響」についてまとめてみました。
主なポイント
- 睡眠の質の向上: 調査によると、サウナ利用者の約83.5%が睡眠の改善を実感しています (1)。また、フィンランドの中高年都市部住民を対象とした調査では、サウナをはじめ読書や音楽鑑賞などのリラックスできる活動が睡眠の質に良い影響を与えることが報告されています (2)。
- 身体的効果: サウナ浴は全身の体温上昇 (高体温症) を引き起こし、血圧の低下や温度感覚の改善をもたらします。これらが結果的に睡眠の質向上につながる可能性があります (3, 4)。
- 精神的健康: サウナ利用は精神的な健康にも良い影響を与えます。特に、月5~15回サウナを利用する人は、そうでない人に比べて精神的健康スコアが高いという報告があります (1)。精神的な健康が向上すると、間接的に睡眠の質も改善されることが考えられます。
結論
これまでの研究結果を総合すると、サウナ利用は睡眠の質にプラスの影響を与えることが示唆されています。定期的なサウナ浴は、睡眠の改善、血圧の低下、精神的健康の向上など、どれも睡眠の質を高めることにつながります。サウナには身体的にも精神的にもメリットがあり、質の良い睡眠を促す手段として役立つでしょう。
参考資料
4. Luurila OJ. The sauna and the heart. J Intern Med. 1992 Apr;231(4):319–20.5. Buguet A. Sleep under extreme environments: effects of heat and cold exposure, altitude, hyperbaric pressure and microgravity in space. J Neurol Sci. 2007 Nov 15;262(1–2):145–52.
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