カフェインといえば、コーヒーや紅茶でおなじみの成分ですよね。実は、チョコレートやコーラなどにも含まれている身近な刺激物なんです。世界中で広く消費されているカフェインですが、その健康への影響は良い面も悪い面も色々と言われています。今回は、カフェインの気になる「健康効果」について、詳しく見ていきましょう!
まずは、安全な摂取量を知ろう!
まず大切なのは、カフェインをどのくらい摂るのが安全なのかということ。成人の場合、1日あたり400mgまでの適度な摂取であれば、心血管系、行動、生殖、発育などへの悪影響は少ないと考えられています (1, 2)。 ただし、妊娠中の女性は胎児への影響を避けるため、300mg以下に抑えるのがおすすめ (1, 2)。お子様や10代の方は、体重1kgあたり2.5mgまでにとどめておくのが良いでしょう (1, 2)。
コーヒー・紅茶・緑茶で400mgのカフェインを摂取するには?
- コーヒー: ドリップコーヒー1杯(約150ml)で約80mgのカフェインが含まれています。つまり、400mgのカフェインを摂取するには、コーヒー5杯ほど飲むことになります。
- 紅茶: 紅茶1杯(約150ml)で約30mgのカフェインが含まれています。つまり、400mgのカフェインを摂取するには、紅茶約13杯ほど飲むことになります。
- 緑茶: 緑茶1杯(約150ml)で約20mgのカフェインが含まれています。つまり、400mgのカフェインを摂取するには、緑茶20杯ほど飲むことになります。
上記はあくまでも目安であり、茶葉の種類や淹れ方によってカフェイン量は異なります。
頭スッキリ!集中力アップ!カフェインのうれしい効果
カフェインには、眠気を覚まして集中力を高める働きがあります。特に夜勤など、眠気との戦いになりがちな場面では、パフォーマンスを向上させる強い味方になってくれます (3, 4)。 また、普段からカフェインを適度に摂っていると、精神機能の向上や気分の改善にもつながるという研究結果も (3, 4)。 ただし、カフェインの摂取をやめると一時的にイライラしたり眠気を感じることがありますが、これはカフェインへの依存度や研究方法によっても影響を受けるようです (3)。
健康へのリスクはあるの?
カフェインと心臓病やガンなどの関係については、まだはっきりとした結論は出ていません。ただ、適度な量であれば、リスクはほとんどないか、低いと考えられています (5)。 長期的にカフェインを摂り続けても、軽い体調不良やコレステロール値の上昇はあるかもしれませんが、生殖、催奇形性、腫瘍形成、心筋梗塞などへの深刻な影響は報告されていません (6, 7)。
カフェインに敏感な人は注意!
人によっては、カフェインに対して敏感に反応してしまうケースも。例えば、不安障害のある方はカフェインを摂ると、不安感が強くなったり眠りが浅くなってしまうことも (3, 6)。 妊娠中の方や持病をお持ちの方は、念のためカフェインの摂取量には気をつけたほうが良いでしょう (5)。
記憶力アップや運動能力向上も?カフェインの意外な効果
カフェインには、脳を刺激して長期記憶を強化する効果があるという研究結果も報告されています (8)。 さらに、運動パフォーマンスを高める作用もあるかもしれないという期待も (5)。
まとめ:カフェインは上手に付き合えば頼れる味方
適量のカフェインであれば、健康な成人にとっては安全に摂取でき、集中力アップや認知機能向上などのメリットも得られます。 ただ、妊婦さんや不安障害のある方など、カフェインに敏感な方は控えるようにしましょう。 カフェインと健康の関係は複雑で、今後も研究が進む分野です。 自分にとっての適切な量を知り、上手に付き合っていくことが大切ですね!
参考文献
3. Smith A. Effects of caffeine on human behavior. Food Chem Toxicol. 2002 Sep;40(9):1243–55.
6. Abbott PJ. Caffeine: a toxicological overview. Med J Aust. 1986 Nov 17;145(10):518–21.
7. Curatolo PW, Robertson D. The health consequences of caffeine. Ann Intern Med. 1983 May;98(5 Pt 1):641–53.8. Gonzalez de Mejia E, Ramirez-Mares MV. Impact of caffeine and coffee on our health. Trends Endocrinol Metab. 2014 Oct;25(10):489–92.
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